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2012年4月30日 (月)

日本人の生活のすぐそばに鶴がいたころ

何十年か前、
日本人の暮らしのすぐそばに、鶴がいました。
今だって、そういう地域はあると思いますが、
ずいぶん減ってしまったことは確かでしょう。

わたしの田舎の埼玉北部のほうでも、
鷺の仲間は見られても、
鶴はちょっと見たことがありません。

鶴が近くの山
(埼玉の平野部では林のことを「山」と呼ぶことがあります)
の木に巣をかけ、ヒナを育て、
羽ばたく様子や
親子の鶴が飛ぶのを
日常的に見ていたのは50年くらいまでなのかもしれません。
40代のわたしでさえ、伝聞でしか知らない光景です。

ところが昨日、
目をつぶるとその光景が見えてくるような、
尺八の演奏を聞きました。
「巣鶴鈴慕」
という曲で、
演奏されたのは善養寺惠介さんです。横浜の会場で。

ああ・・日本人はこういうふうに
農村で鶴のすぐそばで生活してきたんだな、
また、
鶴たちは、人のすぐそばで巣ごもりをして
静かに生きていたんだな、
という思いが湧き上がってきて
涙が止まらなくなるんです。

鶴の息づきが伝わってくる、
鶴をそばで見ている日本人の心も伝わってくる、
そういう演奏だったんです。

受け取り方は人によるし、こういう受け取り方は
曲の意図とはちがってるのかもしれませんけど、
いろんな芸術が、
受け手の心の中にあるものを引き出すんだと思います。

モノクロ映像で
鶴がたくさん巣をかけていた農村風景を見るような気持ちになりました。
そうしてズームをしていくと家々で人が竈の火を守っている。

曲が始まって間もなくそういう気持ちになって、
涙がこぼれてくるので、意外でした。

尺八の本曲と呼ばれる曲は
琴も三味線もなく、ただ渋いメロディーの尺八の音だけなので、
いつもたいてい眠くなってしまうのです。gawk

だから昨日も、この曲のところでトイレに行こうかな、とまで思っていたほどです。
でもなんとなく座ったまま聞いていると、この反応です。
自分でも予想しなかった滂沱の涙。
心が弱ってたのかな。
このごろあんまりいいことないし・・とか、あとで無理に理由を考えてみたりするくらい。happy01

とにかく、よい演奏が聞けて昨日のラッキー体験でした。

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